きのう、政府は5月1日からの新しい元号を「令和(れいわ)」と発表しました。今朝の新聞各紙はこのニュースを大きく報じています。
出典は万葉集で、日本の古典から選ばれる元号は初めてやで!
画期的なことじゃし、いい響きじゃ。ただ、「和」は「平成」の前の「昭和」でも使われておるし、「令」の字は少し意外じゃったのう。
「令」は「命令」が連想されるから、きつい印象もあるわね。でも、「令嬢」っていうように、「令」には「よい」という意味もあるって聞いて納得したわ。
朝日新聞1面によると、6つの案のうち「令和」以外の4案は「英弘(えいこう)」「広至(こうじ)」「万和(ばんな)」「万保(ばんほ)」だったようですね。
あれ、NHKは「令和」以外の5つの案は「英弘(えいこう)」「久化(きゅうか)」「広至(こうし)」「万和(ばんな)」「万保(ばんぽう)」だと報じているよ。読み方とか、微妙に違うね?
政府は「令和」以外の候補案を明らかにしておらず、あくまでも各社の取材に基づく情報なので、注意が必要ですね。
「令和」考案者についても、万葉集研究の第一人者である、大阪女子大の名誉教授・中西進さんだと報じられてますけど、これも政府は認めてないんですね。
考案者を明らかにしない理由について、菅官房長官はきのうの記者会見で「考案者を明らかにすれば、新元号と特定の個人との結びつきが強調される」と述べているね。
あんまりケチをつけたくはないんやけど、産経新聞の今朝の社説は

正式な手続きは、新天皇の下でとるべきだった。政府が新元号を内定の形で発表し、改元の政令には、これからの時代を担われる新しい天皇が署名、押印されるのが自然である。将来は制度を改め、閣議決定した元号を新天皇が詔書で公布されるようにしてもらいたい

って指摘しとるで。やっぱり「新しい元号は新しい天皇の下で」というのがあるべき姿やったと思うなあ。

サンちゃんはそう言うと思ったわ。毎日新聞の今朝の社説に

新元号の扱いをめぐって保守派の間には政府をけん制する動きがあった。天皇と元号は一体であるとの理由から、新元号の公布手続きは新天皇自らが行うべきだと主張した。しかし、閣議決定から1カ月近くも公布を見送るような特別扱いは、やはり憲法4条に触れる可能性があり、退けられた

って解説があったから。

あ、「保守派への配慮」は朝日新聞も書いてます!

混乱を避けるため、当初は昨夏の公表も想定したが、新元号は新天皇の下で決めるべきだという保守派への配慮から、このタイミングとなった。官民のコンピューターシステムの改修は綱渡りの対応を迫られる

って。

改元も含めて、今回の一連のことは、天皇陛下がお元気なうちに譲位するという異例のことじゃから、憲法に抵触しないようにする配慮とか、保守派への配慮とか、いろいろな苦労があったようじゃな。
だからこそ、国民が検証するためにも、文書はきちんと保存して公開すべきだわ。安倍総理はきのうNHKの番組内で、元号の選定プロセスに関する公文書を非公開にする期間を「基本的に30年で検討していく」と言ったわ。
少なくとも30年後には文書が公開されていろんなことが明らかになるのかな。でも、非公開としている元号の候補案が報じられているみたいに、今後も舞台裏が報道などで明らかになっていくかもしれないね。
新しい元号は「令和」に決着しましたが、そこに至るプロセス、皇室のあり方、情報公開のあり方など、様々なテーマは今後も注目です。

きょうの紙面一覧

朝日新聞 1面記事一覧

毎日新聞 1面記事一覧

日経新聞 1面記事一覧

読売新聞 1面記事一覧

けさの読売新聞の1面は以下の通りじゃ。

  • 「令和」次代へ 5月1日 平成から改元 万葉集出典 初の国書
  • 心寄せ合う中で文化育つ 首相

社説はこれじゃ。

産経新聞 1面記事一覧

今日の産経新聞の1面記事はこれやで!

  • 新元号「令和」 出典は万葉集 日本古典から初 日本人の誇り 次世代へ
  • 首相「元号は時代の薫り伝わる」

社説はこれや!