読み比べ

経団連、原発の再稼働や新増設を提言

4月8日、経団連が「日本を支える電力システムを再構築する」と題して、エネルギー政策についての提言を発表しました。
さすが経団連、提言はもっともな内容だと僕は思う。ただ、原発について

CO2の大幅削減といった地球温暖化対策の観点からも、安全性確保と国民理解を大前提に、既設発電所の再稼働やリプレース・新増設を真剣に推進しなければなりません(経団連)

としているところは、原発に反対のアサヒちゃんやマイさんは受け入れられないだろうね。

原発の再稼働を推進するだけじゃなくて、建て替え(リプレース)、さらには新たに建設するだなんて・・脱原発に完全に逆行するわ。私は反対よ。
私も反対です!この提言に対しては、

原子力への逆風が国内外で強まっている現実を、踏まえるべきではないか。福島第一原発の事故以降、世論調査で原発に否定的な意見が多数を占めている。安全対策費用の上昇で、政府や電力業界が長年強調してきた原発の経済性は低下した。高レベル放射性廃棄物の処分地の検討も、依然進まない。提言では、こうした状況にどう対処するのか、具体的な言及は乏しい。解決の道筋を示さぬまま、原発の必要性を訴えるだけでは、説得力を欠く(朝日新聞4月10日社説)

と朝日新聞がきょうの社説で指摘している通りです!

しかし、福島第一原発の事故をきっかけに全国の原発が止まり、いま稼働している原発は全国でたったの9基じゃ。その穴をうめるように、火力発電への依存度が8割に高まっておる。この現状は、CO2排出量の削減という観点からも、なんとかしないといけないがのう。
全くその通りやで。政府も、民意の反発を怖がってるのか、原発の推進には腰が引けてんねん。
2018年7月に政府が決定した新たな「エネルギー基本計画」でも、原発の建て替え(リプレース)や新増設は明記されなかったんや。今回の経団連の提言は、原発をめぐる政府のあいまいな姿勢をただすものやで。

政府はこの提言を厳しく受け止めねばならない。そのうえで官民挙げて実現を目指すため、具体的な取り組みを加速させたい(産経新聞4月10日社説)

と産経新聞がきょうの社説で指摘している通りや。

経団連の中西会長は、原発も含めて日本の電力をめぐる課題について、幅広い層を巻き込んだ議論を訴えているみたいだね。
賛否の立場を超えた議論を、もっと活発にしたらいいと思うわ。
それはその通りです。だけど、そんな中西会長は

脱原発と再エネ推進の政策提言をしている民間団体から公開討論を申し込まれると、「エモーショナル(感情的)な反対をする人たちと議論しても意味がない」と拒否した(朝日新聞4月10日社説)

らしいですよ!

状況を打開したいのなら、経団連が異論にも正面から向き合い、さまざまな専門家や市民らとの対話に踏み出すべきだ。原発を手がける日立製作所の経営者でもある中西会長こそ、その先頭に立ってもらいたい(朝日新聞4月10日社説)

と思います!

まあ「感情的な反対をする人たちと議論しても意味がない」っていう中西さんの気持ちは、よく分かるけどな。
まあまあ、2人がそうやってケンカしてるのが、脱原発派と原発推進派の対立の縮図じゃよ。
経団連の提言については、「脱原発」の朝日新聞と「原発推進」の産経新聞が今日の社説で取り上げました。原発を含むエネルギー政策をめぐっては、今後も賛否双方の立場から論戦が続きそうです。

けさの1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

産経新聞

今日の産経新聞の1面記事はこれやで!

  • 紙幣 新時代へ刷新 偽造防止強化 2024年度めど発行
  • 両陛下 ご結婚60年
  • 衆院2補選が告示 沖縄3区一騎打ち 大阪12区混戦
  • 国交省 IHIに改善命令 航空エンジン 整備不正 1万4000件
  • 防衛費算定 NATO基準 GDP比1.3% 対外説明へ
  • 最高賞 パナソニック フジサンケイグループ広告大賞

社説はこれや!