もくじ
主要7党の「党首討論」全文文字起こし①(党首同士の討論)
各党が一番訴えたいこと
自民党 安倍総裁「政治の安定」
まず冒頭、現在も九州を中心に記録的な大雨が続いています。
警察・消防・海上保安庁に加えて、自衛隊は1万4000人の即応態勢を敷いて万全の体制をとっています。
どうか国民の皆様におかれましては、油断せずに、市町村の避難勧告等に従って早め早めに避難し、命を守るための行動をとって下さい。
我が党の主張は「政治の安定」を訴えていきたいと思ってます。
公明党 山口代表 「小さな声を聞く力」
政治の安定と並んで重要なことは「国民の声を聞く」ということであります。
公明党は100万人の訪問調査運動を昨年展開し、小さな声であってもそれを形にする。国会議員と地方議員のネットワークを活かして政策を実現する、そういう実践をしています。
この「小さな声を聞く力」があるということが、政治に信頼と希望を生むと思っています。
立憲民主党 枝野代表「生活を防衛する」
企業収益などは上がっていますけれども、実質賃金が下がってらっしゃる方、非正規雇用が固定化してらっしゃる方、そして年金だけでは暮らしていけないという高齢者の皆さん。
安心して子供を産み育てることができない、そういう不安を抱えてらっしゃる皆さん。
残念ながら生活の不安を抱えてらっしゃる方がたくさんいらっしゃる。
そうした人たちに今の政治は目を向けていないと思っています。
こうした皆さんの「生活を防衛する」そのための第一歩を示す選挙をしていきたいという風に思っています。
国民民主党 玉木代表「家計第一の経済政策」
アベノミクスに代わる、アベノミクスの次の政策として「家計第一の経済政策」を訴えたいと思います。
これは、好循環の出発地点を変えたいと思います。
企業をまず豊かにして皆にその恩恵が行く、こういうやり方でやってきたはずですが、うまくいきません。
私たちは、好循環の出発点を家計において、家計を徹底的に豊かにして、消費する力を高め、GDPの6割を占める消費を活性化することによって、消費を軸とした好循環を作りあげる、新しい経済政策を打ち上げていきたいと思います。
共産党 志位委員長「消費税10%ストップ、暮らしに希望を」
「消費税10%ストップ、暮らしに希望を」と訴えて選挙を戦います。
7兆円もの年金削減を辞めさせ、低年金の底上げをやってまいります。
最低賃金1500円など、8時間働けば普通に暮らせる社会を作ります。
高すぎる国民健康保険料を引き下げ、暮らしを支える社会保障を築きます。
大学の学費はただちに半分。無料を目指します。
財源は、富裕層と大企業への優遇税制を正してまかないます。
日本維新の会 松井代表「身を切る改革」
2012年、自民党・公明党・民主党で復興増税並びに消費税の増税が決定をされました。
そのとき、国民の皆さんとお約束をされたのは、国民の皆さんに負担を求める限りは、国会議員も今の身分を改めるということでした。この約束が、あれから7年たって反故にされたままです。我々はその約束を守っております。
「身を切る改革」なくして、消費税の増税、これを止めていきたい。凍結をしていきたいと思っております。
社民党 吉川幹事長「憲法をうまく活かす」
いま必要なことは憲法を変えることではなく「憲法をうまく活かす」こと。これを強く訴えていきたいというふうに考えております。
同時に、いま企業たいへん利益を上げております。一方で国民の間には、生活・将来に対する不安がかつてないほど広がっております。
政府行政からは「自己責任・自助努力」という言葉が聞かれます。行政が政府、政治が国民に自己責任を問うのは政治の責任放棄だ。この政治を変えて、安心の社会保障を作っていくことを訴えていきたいと考えております。
党首同士の討論①公明・山口VS立憲・枝野
山口代表から枝野代表への質問
教育無償化や子育て支援を各党が公約に掲げておりますけれども、財源が明確ではありません。私たち与党は消費税の使途を変更して、幼児教育の無償化などをスタートさせようとしております。
さきの通常国会ではこの幼児教育の無償化を進める「子供子育て支援法」あるいは大学等の無償化を進める「大学等における就学支援法」に野党の対応は分かれました。国民民主党は賛成、立憲民主党・共産党・社民党は反対をしました。
消費税10%についても、各党の考えが違うようです。共産党は増税中止と言っております。立憲民主党は「凍結」という立場のようであります。立憲民主党の候補者予定者の中には、消費税はゼロでもいいと叫んでる人もいらっしゃいます。
しかし、枝野さんはかつての民主党のときに「3党合意」を推進した立場であります。
こうした中で、野党が統一候補を立てる中で、責任ある財源論をしっかり示すべきだと思いますが、どうお考えでしょうか。
枝野代表の回答
1人区で一本化した野党各党は、消費税を当面上げられる状況にはないということでは完全に一致をしています。
それに代わる財源として、立憲民主党は、一つには法人所得税、いま日本の企業収益は過去最高に上っていますけれども、残念ながら法人税収はむしろ比率的に大きく下がった状態にあります。しかも、儲けたお金が企業の内部留保にとどまっているという状況です。
こうした状況では、稼いだ企業には法人税を払っていただく、それによって穴埋めをしていく。
もう一つは金融所得課税を中心として、日本では所得の非常に高い人たちの実際の所得税率が低いという実態にあります。こうした累進税を強化していくということによって、ゆとりのある方からもう少し税を納めていただくという、直接税をしっかりと納めていただくという形で、消費税の財源をしっかりと確保したいという風に考えています。
山口代表のコメント
法人の国際競争力を考えたときには、法人に負担を求めるというのは限度があると思います。
また金融所得についても、これもまた日本の経済力の維持を考えたときに限度もあると思います。
多額のこの子育て支援、教育無償化に要する財源としては、やはり消費税をどう活かすかというところを明確にする必要があると思います。
今のコメントではその点が不明確であり、恒久財源としての位置づけも不明確だったと思います。
党首同士の討論②立憲・枝野VS自民・安倍
枝野代表から安倍総裁への質問
老後の安心に関してお尋ねをしたいと思います。
現在、貯蓄がない2人以上の世帯は50代で17. 4%、60代で22%。70代以上では28. 6%にも上っています。100年安心ということのイメージを振りまいてきた年金制度にも関わらず、「年金だけはやっていけないから2000万円貯めてください」と言われたらこういう人たちはどうしたらいいのか。
最近の世論調査でも「年金制度に不安を感じる」と答えた人が83%にも上っています。
この不安は報告書がなかったことになっても解消されるものではありませんし、財政検証の発表を参議院選挙後に先延ばしすることでも解消されません。
こうした行為に目を背けずに正面から取り組んでいくことが政治には求められています。
年金の少ない方、それから貯蓄のない高齢者、どうしていったらいいと考えてらっしゃるか総理にお尋ねします。
安倍総裁の回答
年金というのはですね、一人一人の生活に着目をして、しっかりと政府として支えていくことが大切だと思ってます。
消費税を財源に、所得の低い方に対して年最大6万円の給付金を支給します。
そしてまた、介護保険料も大変なんだろうと思います。それを3分の2に低減してまいります。
また無年金の方については、払い込み期間を25年から10年間に。これはアベノミクスの果実を活かして前倒しで短縮をしたところでございます。
これからもしっかりと支援をしていきたいと思っておりますし、例えば、どうしても医療や介護の支出が必要になりますね。ですからそのために、医療・介護合わせた支出、1年間で上限を19万円にしておりますし、医療については月額1万5000円が上限でございます。
また「総合合算制度」ということを、かつて枝野さんもおっしゃっていましたが、それはさらに保育を加えたものでありますが、保育については消費税を活かして、この10月から、まさに無償化をするわけであります。
そういう形でしっかりと負担を軽減していきたいと考えています。
枝野代表のコメント
残念ながら今ご提起されたような話の中ではですね、例えば国民年金だけで貯蓄のない高齢者たくさんいらっしゃいます、持ち家もない方たくさんいらっしゃいます。 そうした皆さんの多くが実はもう生活保護に移行せざるを得ないという状況になっています。
ましてや今の現役世代ということになると、非正規などでですね、国民年金の保険料すら払えていないという人たちがどんどんどんどん、ある層では膨らんでいる。トータルでは率が下がってることは承知していますけれども。
こうした状況の中では、今のような対策だけで本当に老後の安心を解消することになっていくのか、私達の「総合合算制度」は、障害者福祉なども含めてですね、トータルにやっていくしそれから、やはり所得に応じて、年金額も、比較的(所得が)高い皆さんには一定の負担をしていただくけれども、年金額の低い皆さんには更に負担を小さくしていくということで、負担能力に応じてそれぞれの負担をしていただく。
こうしたことで、大きな蓄えがなくても安心できる、そういう社会を目指していかなければならないというふうに考えています。
党首同士の討論③国民・玉木VS自民・安倍
玉木代表から安倍総裁への質問
高齢者の貧困問題について伺います。
きのう発表された、厚生労働省が出した国民生活基礎調査でですね、公的年金だけで収入100%という方が51. 1%。生活が苦しいという方も半数を超えています。
そして生活保護受給者の今54%が65歳以上の高齢世帯になってきているという現状を考えると、いわゆる年金の最低保障機能をしっかり高めなければいけないんではないか。
その一方で「マクロ経済スライド」を適用して、世代間の公平を図ろうとすると、どうしても削らざるを得ない。
ただ、削ったときに暮らせなくなる人がたくさん増えていくことでは駄目だと思うので、今回10%に消費税が上がるときに「年金生活者支援給付金」をやるんですが、あの問題は、実は給付期間に連動しているので、ただでさえ(年金額が)少ない人は少ない加算額しかもらえないので、こういうことで本当に貧困高齢者を救うことができるのかどうか、総理のお考えをお聞かせください。
安倍総裁の回答
年金ということについて言えばですね、残念ながら、年金給付額を、負担を増やすことなく増やしていくという打ち出の小槌はありません。
年金の給付を支えているのは現世代の皆さんの保険料とそして税金でございます。
その中でいかに1人1人に着目しながら支援をしていくのか、ということの中で、我々は消費税を活用して、年最大6万円、低所得の方に使用していくということを行っています。
そしてやはり年を取れば病気をしやすくなりますから、医療においては、例えば数百万円お金がかかっても、入院で1ヶ月間、頭打ちは1万5000円にしています。
先ほど障害の話がございましたが、低所得者の方は障害は負担ゼロであります。
そうしたことをしっかり取りながら、1人1人に光を当てながら支援をしていきたい、できる限りの支援をしていきたいと考えています。
玉木代表のコメント
いま総理おっしゃったように、月額最大5000円、年間最大6万円なんですね。
つまり、きちんと保険料を納めた人はその最大がもらえますけれども、一番救わなければいけない、保険料を掛けた期間が少ない人は5000円もらえないし6万円もらえないんですよ。
だから私たちが今提案しているのは、最低でも5000円。最低でも月額5000円、最低でも年間6万円をしっかりと支援が必要なところに届けようということで今回提案をしています。
約600億円ぐらいの追加財政需要が必要ですけれども、ただこれは、金融所得課税の強化ということをすることによって捻出できるので、ぜひこういうことをですね、私達訴えてますから、耳を傾けていただきたいなと思います。
党首同士の討論④共産・志位VS自民・安倍
志位委員長から安倍総裁への質問
安倍さんは「マクロ経済スライド」で国民の年金を実質7兆減らすと言っておられます。これやりますと、今40歳以下の方は厚生年金も国民年金も月2万円、夫婦で4万円減らされます。国民年金は今満額でも6万5000円ですが、4万5000円まで減らされます。これでどうして暮らしていけるでしょうか。「マクロ経済スライド」は廃止し、減らない年金にすべきです。
私たちはそのために、高額所得者優遇の保険料の仕組みを正すことで、1兆円の保険料収入を増やす。
200兆円の巨額の年金積立金を株価つり上げに使うのではなくて、年金給付に計画的に活用する。
そして、賃上げと正社員化を進めて、年金の支え手を強くする、三つの財源策を示しております。
安倍さんは私たちの提案を拒否していますが、今でさえ貧しい年金をさらに減らし続けるおつもりでしょうか。
安倍総裁の回答
この「マクロ経済スライド」という仕組みは、今の現役世代の皆さんの負担を抑制し、そして将来の給付を確かなものとするために今から調整を行っていくというものであります。
いま志位さんが言われたようなことをやってしまいますと、例えば今40歳の方、もらう段階になって、年金の積立金は枯渇します。なくなってしまうんです。ですから、それで果たして本当にいいのかということであります。
まさにこれは調整していく仕組みでありますから、この調整機能を活かして初めて持続可能になっていくということと、もう一点、月額を減らすものではありません。
伸び率を調整していくということでありますから、実額がカットされるものではありませんから、今おっしゃった金額は4万5000円これ根拠ないですね。
これは「マクロ経済スライド」の調整が全て終わった後、物価上昇分を差し引いたとしても、6万3000円の給付は確保できるわけでありますから、いま言った金額は全く根拠がないということは申し添えておきたいと思います。
志位委員長のコメント
「マクロ経済スライド」というのは物価や賃金の伸び率以下に年金給付を抑えるんです。ですから、名目がたとえ下がらなくても、実質はどんどん下がります。
例えば今年の年金は、名目値は0. 1%増えましたけれども、物価が1%上がったために0. 9%実質マイナスになりました。こういうことが20年間続けば7兆円の削減になってくる。
根拠はないとおっしゃいましたけど、昨日安倍さんが閣議決定した答弁書で、7兆円将来的に減るということがはっきり数字として返ってきております。
そして、将来のためだというふうにおっしゃいました。私たちは積立金をすぐ全部くずせと言っておりません。安倍さんたちのように100年先まで保存するっていうんじゃなくて、高齢化のピークを過ぎた後ぐらいまでに活用しようということを言っております。
「給付と負担のバランス」と、結局そういうことをおっしゃるんですけども、制度は残ったけども、国民の暮らしが滅びたと。これでは何にもない。
私たちは制度をちゃんと持続させながら、そして国民の暮らしを守るための代替案を出しているわけですから、それを真剣に検討していただきたいと思います。
党首同士の討論⑤維新・松井VS公明・山口
松井代表から山口代表への質問
今回の公約の中で公明党さん「身を切る改革」を第一項目に掲げられました。
これは我々は言い続けてきたことなので歓迎なんですが、そもそも「身を切る改革」というのは、増税の負担に対する政治家の心構えだったと思うんですけれども、公明党さんは参議院の議席を今回6つ増やすことに対して、やはり「身を切る改革」が必要ということだと思うんですけど、この参議院の、この人口減少社会において、これは自民党の要望だったと思いますが、公明党さんは、人口減少社会においてなぜ参議院の6増をそのまま認められたのでしょうか。
今の人が減る人口が減る中で、やはり議席を増やす必要はなかったと思います。
山口代表の回答
我々公明党も定数増で解決するというのは心から賛成しにくい考え方でした。
しかし、参議院で単独で自民党が過半数を持っておりますので、この点で自民党の主張というのは成立してしまうわけであります。それを見越した上で、この投票価値の不平等という非難は免れないためにはやむを得ない、そういう立場で定数増を認めました。
しかし、その定数増に伴うコストの増は国民負担にまわすべきではないということで、この参議院の歳費、これを削減案を当初出しましたが、幅広い合意をつくるために、自発的な寄付、この余地を認めたわけであります。
一方で、消費税の負担を国民にお願いするからには、やはり衆参ともに削減をしていく必要があるという立場で、10%の歳費削減を提案しています。
しかし民間や公務員の給料は上がるように、これからその方向性を維持していきたいとこのように思っております。
松井代表のコメント
定数削減につきましては、民主党が政権取ったとき、自民党が政権復活したとき、その両方の選挙でも全ての政党が、共産党さんは別だと思いますけど、定数は削減すべきという公約を掲げられておりました。ところが、全く違う方向に進んでおります。
これでは納税者の感覚とずれていると思うし、一票の格差の問題は、定数を削減して成し遂げるべきものだと思います。
党首同士の討論⑥社民・吉川VS自民・安倍
吉川幹事長から安倍総裁への質問
私が尋ねるのは中東の情勢についてであります。非常に緊張が高まっておりまして、アメリカとイランの対立、これは武力衝突は絶対に避けなければならないですし、そのために国際社会は最大限の努力をしなければならないと考えております。
一方、トランプ大統領は攻撃の10分前で攻撃をストップしたというような、一時イラク攻撃を承認をしたというようなことも報じられております。
武力衝突の可能性が全く排除されていないという風な今の現状、仮に大きな戦争になったときにおそらく最近のトランプ大統領の種々の発言、とりわけ日米安保について片務性「アメリカは日本を守るが日本アメリカは守らない」といった発言がたたびたび報じられております。
こうした今のトランプ大統領の言及からすると、もし大きな戦争が起こった場合には自衛隊の出動が要請されるのではないかと。その場合どのように対応していくおつもりなのか、お聞かせください。
安倍総裁の回答
中東の緊張緩和は世界の願いです。その中で日本もその役割を果たすために、私は先般イランを訪問しロウハニ大統領とお目にかかり、ロウハニ大統領から「決して戦争を望んでいない。核保有は追求しない」という話。それからハメネイ最高指導者から、核の製造も保有も使用もしないという発言を明確にとりました。
また、トランプ大統領から「決して武力衝突は望んでいない」という言葉を先方に伝えたところであります。
その後緊張が高まっていることは大変残念でありますが、今後ですね、この緊張緩和に向けて、絶対に武力衝突が起こらないように、日本としての役割を果たしていきたいと思いますし、トランプ大統領にも、またあるいはハメネイ最高指導者、ロウハニ大統領にも、自制を強く呼びかけているところでございます。
特にイラン側については、核合意にしっかりとどまるように要請をしております。
また日本がですね、仮定でのご質問ですが、いずれにせよ日本は憲法の範囲内で、法制の範囲内で世界の平和と安定を守るために正しく行動していくということに尽きるわけでございます。
吉川幹事長のコメント
イランに対して「核合意を守るように」という話は結構ですけれども、だとすれば、今回の危機を生み出したのは、アメリカが一方的にイランの核合意から離脱をしたことが最大の原因であります。そのことについてなぜトランプ大統領にはっきりモノを申さないのかということ。
それから憲法の範囲内でというふうにおっしゃられましたが、2015年の安保法制によって、集団的自衛権の行使が一部容認されるようになりました。
そうなりますと、以前であれば、そうした自衛隊派遣の要請があったとしても、日本は「集団的自衛権の行使はできない」ということで拒否することができましたけれども、今度は、仮にそれを言われたときに憲法上の理由で派遣を拒否することは非常に難しくなってくるというふうに思います。
そして近年の安倍外交を見ておりますと、非常にトランプ大統領、アメリカに追随するような外交姿勢もまま見えますし、そうなったときに非常に危機的な状況になってくると。
我が党としては、憲法違反の、我々は「戦争法」と呼んでおりますが、この法律を廃止をするために参議院選挙全力を挙げていきたいと思います。
党首同士の討論⑦自民・安倍VS立憲・枝野
安倍総裁から枝野代表への質問
自衛隊について立憲民主党の枝野さんの立場は合憲ということなんだろうと思いますが、立憲主義という立場に立っておられるというのであればですね、候補者を1人に絞るにあたって、憲法という、しかも自衛隊が合憲か違憲かという最も大切な点は統一すべきではないのかなと思いますが、例えば、福井県においては、共産党の候補者が野党統一候補として一本化されていますが、共産党は、これはもう先般も明確におっしゃっていましたが、自衛隊は憲法違反だというのが明確な立場なんだろうと、こう思っています。
福井においては共産党の候補者に野党統一候補を一本化しているわけでありますから、島根・鳥取でもそうですし、四国においてもそうですね、徳島・高知においてもそうなんだろうと思いますが、そこで、では立憲民主党を支持する方は、この共産党の候補者に入れるように働きかけておられるんだろうと思いますが、もし枝野さんが福井県民だったら、共産党の候補者に一票を入れるっていうことになるんですか。
枝野代表の回答
この参議院選挙の1人区においては、まさにいま国民生活が大変危機的な状況に追い込まれている、そういう方がたくさん出ているという状況の中で、生活防衛の共闘として5党1会派で1人区においては候補者を一本化して、有権者の皆さんに今の政治のままの継続でいいのか、それとも軌道修正が必要ではないのかという明確な選択肢を示したというふうに思っております。
その5党1会派における候補者一本化のプロセスにおいては、自衛隊と憲法の問題については、「集団的自衛権の一部行使容認は明確な憲法違反であり、この憲法違反の安保法制は廃止をする」という点で5党1会派一致をしておりますので、その考え方に基づく候補者に当選をしてもらいたいと思っています。
安倍総裁のコメント
残念ながら、もし枝野さんが福井県民だったらどの党に入れるか、共産党に入れるのか、自民党の立候補者に入れるのか、発言をされませんでした。
ではそこにいる立憲民主党の支持者はどうすればいいかということについてはですね、全く発言をされない。
他方、別の立憲民主党が代表になっているところについては、共産党の皆さんが立憲民主党の候補者のビラを配ってますよ。今日もね、そういう活動をしている。
そして候補者を一本化しているにもかかわらず、残念ながら1人に、1つの大切なこの憲法の違いについて全く統一化されていないということは大きな問題なんだろうと、こう思います。
そして、枝野さんは、先般の討論会において「統一候補は6年間、(自衛隊は)憲法違反だという主張をしない」ということを、ニコニコ動画の討論会でおっしゃったんだけど、この前、沖縄の統一候補が明確に「自衛隊は憲法違反だ」と言ってましたから、枝野さんの言ってることと違うんじゃないですか。
こんなに根本的なところで違う、ただ政府を倒すだけのために、統一候補を選んでいる。
(選挙が)終わったらまたバラバラになりますよね。また「決められない政治」の再現としか言えないのではないかと思います。
自由に質問相手を指名し、自由なテーマで質問する。その回答に対して、さらにコメントできる。このやりとりの中から、様々な論点と主張の違いが見えてきましたね。
党首討論の続きは、また明日以降ご紹介します。
【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧
朝日新聞
- ハンセン病家族訴訟、控訴へ 政府、経済支援は検討=おわびあり
- (問う 2019参院選:3)くすぶる不安、「未来」に責任を 編集委員・原真人
- かんぽ2.2万件、二重徴収 営業手当増、目的か 保険契約問題
- 10歳仲邑初段、最年少勝利 囲碁
社説はこちらです!
毎日新聞
- 岩手県立博物館 文化財無断切り取り 5932点調査 重文は76点 県教委
- 2019参院選・数字が語る争点 消費税(その1) 4万円 還元効果は不透明
- 米国 イランに追加制裁へ ウラン濃縮上限超え イラン「20%以上も」
社説はこっちよ。
日経新聞
- 原発安全費、想定の3倍超 関電・九電は1兆円規模 エネ政策に影響も
- イラン、ウラン濃縮の上限突破 60日後に20%も視野
- 認知症と生きる(上) 施設・在宅、近づく限界点 問われる「先進国」の知恵
- P&Gやロッテ、脱プラへ容器回収・再利用で連携
社説はこれだヨ。
読売新聞
- 輸出規制、日韓が週内にも協議…日本で当局者間
- 「勝ててうれしかった」仲邑菫初段、10歳4か月で公式戦初勝利
- [参院選2019 注目区を行く]<1>東北 農業票の奪い合い…山形
- 核合意上限超える濃縮度ウラン、イランが生産開始
社説はこれじゃ。
産経新聞
- 参院選中盤情勢 与党、改憲勢力「3分の2」へ1人区に注力
- イラン、ウラン濃縮20%も 米は批判 追加制裁警告
- 韓国・文在寅大統領、日本の輸出規制強化撤回を要求 「企業に実害なら対応」
社説はこれやねん!
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
なお、コラムやイベントの宣伝記事などは割愛しています。
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