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【読み比べ】安倍首相が訴える憲法9条への自衛隊明記(朝日・毎日は批判、読売・産経は賛成)

安倍総理大臣は、憲法改正の具体的な項目として「9条への自衛隊の明記」を主張していて、自民党は参院選の公約で掲げています。
安倍総理は「憲法の議論すらしない政党を選ぶのか、議論を進めていく政党を選ぶのか」と訴えているニャ。
こうした安倍総理の憲法改正への姿勢や自衛隊の9条への明記について、主要5新聞は社説で取り上げているニャ。
金融庁の作成した「老後2000万円不足」報告書を受け取らなかったり、野党が求める予算委員会の開催に応じなかったりと、いろんな問題で議論から逃げているのはむしろ安倍政権じゃないですか!
朝日新聞は6月27日の社説『国会閉幕、参院選へ 問われる政治の機能不全』の中で、

国民の多くが関心を寄せる政策課題をめぐる議論に背を向けておきながら、憲法だけを取り上げて、野党の姿勢を批判するのはご都合主義の極みだ

と批判しています!
こんな安倍政権のもとで、憲法改正議論を進めていいんでしょうか!

「アサヒ節」は相変わらずやな。野党はダブル選挙が強くて国会での議論にビビってたやん。そんな中で金融庁の報告書問題に飛びついて政争の具にして、ほんま無責任やで。
憲法改正を真正面から議論すべきや!
産経新聞は6月27日の社説『通常国会閉会 参院選で政策論議深めよ 憲法改正を正面から争点に』の中で、

憲法改正の核心は「戦力の不保持」を定めた憲法9条2項の改正である。わが国の平和と安全は9条が守ってきたのではない

2項削除が9条改正のゴールだが、その前段として、憲法に自衛隊を明記することには、大きな意義がある

とハッキリ指摘しとるで!

時代にそぐわなくなったのなら憲法を改正する議論を進めるのはいいけど、議論が進まなかったのは本当に野党のせいなのかしら。むしろ安倍総理の強硬な姿勢が野党の警戒を招いたと思うわ。
毎日新聞はきのうの社説『19年参院選 憲法の議論 対決あおる手法なじまぬ』の中で、

憲法論議を進めようとするなら、そのための環境整備に心を砕くべきだ

憲法を議論する政党、しない政党と、敵味方を分けるようにレッテルを貼る首相の対決型手法はどうだろうか

と懸念を示しているわ。

たしかに、憲法改正は国民投票にかけられることを考えれば、できるだけ多くの党が賛同する改正案を取りまとめるのが望ましいのう。
だからこそ、多くの国民が存在意義を認めている自衛隊を憲法に明記するのは、本来自然なことだと思うがのう。
読売新聞はきょうの社説『憲法改正 活発な提案で論点掘り下げよ』の中で、

平和を守り、国民の安全を確保する自衛隊の役割は重要度を増している。違憲論を払拭する意義は大きい

と指摘しておる。参院選を通じて、議論を深めたいのう。

共産党と社民党は憲法改正そのものに反対しているけど、他の各政党は憲法改正の具体的な項目を示しているヨ。そんな中で、自衛隊の明記が本当に妥当なテーマなのかナ。
日経新聞はきょうの社説『議論を深め改憲のテーマ探る契機に』の中で、

各党の対応や発議後の国民投票を想定したとき、首相がこだわっている9条への自衛隊明記は実現までのハードルが相当に高い。国内外に山積する難題を考えても、国論を二分する対立に発展するのが好ましいかどうかといった問題もある。むしろ与野党が協調できるテーマを探っていくのが現実的だ

と指摘している通りだと思うヨ。

主要5新聞のスタンスは、批判的な朝日・毎日、賛同する産経・読売、否定はしないものの難しいと見る日経、という大きく3つのグループに分けられますね。

【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

産経新聞

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