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【ニュース用語解説】「ヘリ空母」を「事実上の空母」にするって?

土曜日に来日したアメリカのトランプ大統領は、3泊4日の日程を終えてきのう帰国の途につきました。
ゴルフや大相撲観戦にはじまり、天皇皇后両陛下や拉致被害者家族との面会、そして日米首脳会談と、イベント目白押しだったニャ。
一連のスケジュールをしめくくったのは、海上自衛隊の護衛艦「かが」の視察だったニャ。
全長およそ250メートルの護衛艦「かが」は、同型の「いずも」と共に、海上自衛隊が保有する最大の艦艇じゃ。
広い甲板では同時に5機のヘリコプターを運用することができるんや。
その姿・形や機能から「ヘリ空母」とも呼ばれとるで。
そもそも「空母」って、なんのことかニャ?
航空機を搭載する船「航空母艦」を略して「空母」だニャ。
海に浮かぶ航空基地の役割を果たすんだニャ。
最近では2017年、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返していた頃、アメリカが空母をいくつも朝鮮半島近くに派遣して緊張感が高まったネ。
あの時はトランプ大統領とキム委員長が違いに悪口を言い合ってたし、アメリカの北朝鮮に対する武力攻撃もあり得る雰囲気でした。
アメリカの空母にはたくさんの戦闘機が搭載されているから、北朝鮮にとっては脅威だったと思うわ。
護衛艦「かが」や「いずも」は、戦闘機は搭載していないので「空母」ではありませんが、ヘリコプターを運用するので「ヘリ空母」と言われています。
その「ヘリ空母」から「事実上の空母」に改修される、というニュースをよく見かけるわ。
去年12月に、政府がそういう方針を示したんや。
今後「いずも」と「かが」の甲板を改修して、戦闘機が離着艦できるようにするんや!
甲板を改修するって、どういう意味ですか?
鍵を握るのは、アメリカの「F35」という最新鋭のステルス戦闘機じゃ。
これにはA・B・Cの3つのタイプがあるんじゃが、Bタイプは短い距離で離陸し、垂直に着陸できる特徴があるんじゃ。
護衛艦「いずも」と「かが」の甲板の長さはF35Bが離陸するには十分だヨ。
F35Bが垂直に着陸する際には高熱を発するから、甲板の耐熱性を高める改修をすれば、F35Bが着艦できるようになるんだネ。
自衛隊はF35のAタイプはすでに保有しているけど、今後、このBタイプも導入していく方針なんだわ。
そして護衛艦「いずも」「かが」の甲板を使って、F35Bを運用するんですね。
つまり、戦闘機を搭載する「空母」を保有することになります!
この話が報じられる時に「事実上の」ってわざわざつけてるのは何でなのかナ?
政府は「空母」の定義は必ずしもはっきりしない、などとして、「空母」という言葉を使わず、多機能の護衛艦だと説明しているんやで。
とはいえ実態は空母だろう、ということで、報道機関が「事実上の空母」として報じている、ということですね。
これに対し野党は、空母の保有は憲法違反だと批判しています!
だって、日本政府は「戦力不保持」を定めた憲法9条のもとで、攻撃型兵器を保有しないと説明してきたんだわ。
具体的には「弾道ミサイル」と「長距離戦略爆撃機」そして「攻撃型空母」の保有は許されない、と説明してきたんじゃ。
「いずも」と「かが」を「事実上の空母」にするのは、これまでの説明と矛盾しないのかナ?
日本政府は、「いすも」と「かが」の甲板でF35Bを運用できるようになったとしても、「攻撃型空母」にはあたらない、という立場なんや。
「いずも」や「かが」にはせいぜい10機くらいしかF35Bを搭載できないようじゃ。
その何倍も戦闘機を搭載するアメリカの空母と比べれば、かなり小規模じゃからのう。
そうやってなし崩し的に拡大解釈を続けている気がしてなりません!
自衛隊は「専守防衛」を掲げているけど、着実に攻撃力を増してきていて、なんだか怖いわ。
じゃあ、中国の軍備増強を横目で見てて何もしなくていいんか?
日本を守るために必要な能力が、時代や環境の変化とともに変わるのは当然のことや!
中国が軍事大国になる中、自らの防衛力を高めてパワーバランスを保ちたいという目的は理解できるけどネ。
アメリカにすべて頼るわけにもいかんしのう。
中国の船は、毎日のように尖閣諸島の領海侵入を繰り返しておるしのう。
日本をとりまく安全保障環境が厳しさを増す中、自衛隊の「専守防衛」のあり方は変容をとげています。
日本の安全を守るために、どんな力をもち、どんな外交を展開していくか。難しいですが、避けられないテーマですね。

【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

けさの読売新聞の1面は以下の通りじゃ。

社説はこれじゃ。

産経新聞

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