もくじ

【読み比べ】衆院補欠選挙、沖縄&大阪で自民敗北

きのう、衆議院の大阪12区と沖縄3区の補欠選挙が行われました。
大阪では日本維新の会の藤田氏が、沖縄では「オール沖縄」が支援した屋良氏が当選し、自民党の候補者はいずれも敗れました。
大阪12区は、自民党の北川知克議員が亡くなったことで行われました。
北川氏のおいが自民党の公認候補として出馬し、公明党も推薦しましたが、大阪府知事選・市長選を制した日本維新の会の力が勝りました!
沖縄3区は、玉城デニー議員が沖縄県知事選挙に出馬するために衆院議員を辞職したことによって行われたのよ。
普天間基地の辺野古移設に反対する「オール沖縄」が、移設を容認する自民党の公認候補・島尻氏に勝利したわ。
国政選挙の補欠選挙で、自民党の公認候補者が敗れたのは、2012年の第2次安倍内閣が発足して以来、初めてのことだよ。
夏の参院選挙にむけて、政府・与党にとっては痛手だね。
じゃが、大阪には「大阪都構想」をめぐる日本維新の会の勢いが、沖縄には普天間基地の辺野古移設に反対する民意がある。

自民党が不利な事情を抱えた両補選の結果は、必ずしも参院選の帰すうに直結しまい
(きょうの読売新聞 社説より抜粋)

とも思うがのう。

その通りやで。もちろん、注目される選挙で負けてしまって、夏の参院選挙に向けて幸先がいいとは言えへんけど、産経新聞は1面で

統一地方選の全体状況では、むしろ自公両党は堅調だった。自民党は道府県議選で1158議席と前回の平成27年、前々回の23年を上回り、全議席に対する占有率も2回連続で5割を超えた
(きょうの産経新聞 1面記事より抜粋)

と冷静に分析しとるで!

夏の参院選は改憲勢力が憲法改正発議に必要な「3分の2」以上の議席を、衆参両院で維持できるどうかが焦点になる

地方議会で党勢を伸ばしたことを受け、自民党は、政治決戦で堂々と憲法改正の必要性を訴えるべきではないか
(同上)

ということや!

選挙で負けたくせに、よくそんなことが言えますね!
朝日新聞はきょうの社説『沖縄3区補選 「辺野古が唯一」脱せよ』で、

補選で当選した屋良氏は、記者や研究者として基地問題に取り組み、米海兵隊の運用見直しや普天間の機能分散を提案してきた。政府はそうした見解にも誠実に耳を傾け、今度こそ「辺野古が唯一」の思考停止状態から脱しなければならない
(きょうの朝日新聞 社説より抜粋)

と指摘しています!

同感だわ。毎日新聞もきょうの社説『衆院沖縄3区補選 政権に問う3連敗の重み』で、

安倍政権がこの結果を真摯(しんし)に受け止めないなら、選挙という民主的手続きが何の意味もないことになる

政府の正統性は国民に由来する。権力行使の正統性も時々の選挙によってチェックされる。安倍政権は直ちに工事を中止し、沖縄の民意と向き合うべきだ
(きょうの毎日新聞 社説より抜粋)

と主張しているわよ。

たしかに、移設計画への根強い反対を裏付ける選挙結果じゃ。
じゃがのう、

普天間の危険性を除去しつつ、抑止力を維持する上では、辺野古への移設が現実的な唯一の選択肢である
(きょうの読売新聞 社説より抜粋)

のが現実じゃよ。

その通りやで。

与党は普天間飛行場の危険を除去するためにも、辺野古移設が重要であることを丁寧に説明していく必要がある
(きょうの産経新聞 社説より抜粋)

ということやで!

選挙で沖縄の民意が示されても、その民意を重視すべきという意見と、安保政策は国が決めるんだっていう意見とは平行線のままだね。
たしかに今回の2つの選挙は、

安倍政権への評価というよりも、地元事情を反映した選挙ではあった
(きょうの日経新聞 社説より抜粋)

とは思うけど、

この補選2敗が自民党が再び下り坂を転げ落ちる前触れだったと振り返る日が来ないとは言い切れまい
(同上)

とも思うよ。

今回の選挙結果が、安倍政権の政権運営や夏の参院選挙にどんな影響を与えるのか否か、引き続き注目です。

【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

産経新聞

※お断り
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
なお、コラムやイベントの宣伝記事などは割愛しています。