自民党がまとめた公職選挙法改正案では、議員1人あたりの有権者数が最も多い埼玉県の定数を2増やして1票の格差を3倍未満に抑える。
また、比例代表の定数を4増やした上で、政党があらかじめ決めた順位に従って当選者が決まる「拘束名簿式」を一部選択できる「特定枠」を設ける。「特定枠」を使うかどうかは各党が自由に決めることができる。自民党はこの「特定枠」を用いて、「合区」のために選挙区に候補者を擁立できない県から確実に議員を出す考え。
法案は、衆議院本会議で自民・公明両党の賛成多数で可決、成立した。参議院の定数は、2019年の参議院選挙と2022年の選挙で3ずつ増え、選挙区が148、比例代表が100の合わせて248になる。参議院の定数が増えるのは沖縄県が本土復帰した時以来。
野党は、議員定数を増やすことや「特定枠」導入について「党利党略でご都合主義だ」などと批判している。