北朝鮮のキムジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は、28日までの4日間、中国を訪問し、習近平国家主席と初めての首脳会談を行った。
中国外務省の発表によると、両首脳は冷え込んでいた両国関係を改善させることや、朝鮮半島の非核化を目指す方針で一致した。
ただ、非核化についてキム委員長は「米韓両国が善意をもって我々の努力に応え、平和実現のために段階的で歩調を合わせた措置をとるならば、朝鮮半島の非核化の問題は解決することができる」と述べたとされ、アメリカ・韓国に対して「段階的で歩調を合わせた措置」を求めていくものとみられる。
一方、北朝鮮の国営メディアは朝鮮半島の非核化については報じていない。
キム委員長が2012年4月に北朝鮮の最高指導者になって以来、首脳会談に臨んだり外国を訪問するのは今回が初めて。
4月末に行われる南北首脳会談や、その後5月末までに行われる見通しの米朝首脳会談を前に、伝統的な友好国でありながら関係が冷え込んでいた中国との関係を改善することで、中国を後ろ盾に韓国・アメリカとの交渉を優位に進める狙いがあるとみられる。