もくじ

【読み比べ】日米首脳会談、新聞各紙が1面で伝えた内容は?

安倍総理大臣は日本時間のきのう、訪問先のアメリカ・ワシントンでトランプ大統領と首脳会談を行いました。
5新聞すべてが朝刊1面で報じていますが、その内容にはかなり違いがあります。
日米首脳会談について、それぞれの新聞が1面記事で掲げている大きな見出しは以下の通りだニャ!

・朝日新聞
トランプ氏発言、首相困惑 貿易交渉「5月末合意も」 日米首脳会談
・毎日新聞
日米首脳会談 貿易交渉、来月合意に意欲 トランプ氏表明
・日経新聞
貿易交渉「早期妥結に協力」 首相が伝達  日米首脳会談 合意時期、駆け引き続く
・読売新聞
日米首脳 貿易交渉 早期合意目指す トランプ氏「5月下旬」言及
・産経新聞
日米首脳会談 日朝会談へ全面協力 G20来日、トランプ氏快諾

産経新聞はこの記事の下に「貿易交渉 来月妥結に意欲 トランプ氏 農産品関税の撤廃要求」という記事も載せてるニャ。
今回の会談の注目は、「貿易交渉」をめぐるやりとりなんだニャ!。

トランプ大統領が来月の合意に意欲を示す発言をしたのに対して、朝日新聞の見出しによれば安倍総理は「困惑」したらしいニャ?
トランプ大統領は首脳会談の冒頭で、
「日本が農産物にかけている膨大な関税をなくしたい」
「5月の訪日時までに合意できるかもしれない」
などと発言したのよね。
トランプ大統領は、アメリカの農産物に対する日本の関税をなくしたいんじゃ。来年の大統領選挙にむけて農家にアピールしたいんじゃよ。
じゃが、交渉の進み具合からして、来月までに合意というのはさすがに難しいのう。
想定外の発言です!
朝日新聞の1面記事は、

安倍晋三首相はトランプ大統領の機嫌を損ねず、蜜月関係をアピールする「抱きつき外交」を展開したが、思惑通りにはいかなかった。トランプ氏は日米貿易交渉の5月末合意に言及。日本としては受け入れられない想定外の発言に首相は振り回された

と分析しています。

今回は日本政府関係者が「訪米の最大のイベントはメラニア夫人の誕生会出席」と語ったように、首脳同士の蜜月によって「貿易」に焦点があたるのを避けたかったのが本音だ

ということですから、日本政府にとっては痛手ですね!

ふん、貿易交渉でちょっと認識に違いがあったくらいで何を騒いどんねん。
注目すべきは、貿易交渉より拉致問題に決まってるやろ!
産経新聞は1面記事の冒頭部分で、

両首脳は北朝鮮による拉致問題の早期解決の重要性を改めて確認。首相は「次は私自身が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と向き合い、解決する」と述べ、日朝首脳会談の実現に向けた米側の協力を求めた。トランプ氏は「全面的に協力する」と表明した

と伝えとるで!
安倍総理とトランプ大統領の関係は強固やねん。

会談の同席者によると、合間に首相がトイレに行く際、トランプ氏が「シンゾーは特別だから」と自身が普段使用しているトイレを案内したという。会談後、両首脳夫妻は夕食をともにし、誕生日を迎えた大統領夫人のメラニアさんを祝った。首相は27日午前(同午後)、トランプ氏と通算4回目のゴルフを行い、日米両首脳の親密ぶりを世界にアピールした

ということや。

それこそ、安倍政権に「忖度」した紙面作りじゃないでしょうか?
安倍総理とトランプ大統領が仲良しなことも、ゴルフをする関係なのも、ずいぶん前からみんな知ってます。限られた1面では、むしろ両国の利害が対立する部分こそ伝えるべきです!
まあまあ、どちらが正解というわけではないと思うヨ。
それより、経済界としては日米の貿易交渉の行方が気になるヨ。
日経新聞は1面記事で、

参院選は7月が有力で、その前に個別の農産品の関税下げが表面化するのは避けたい。首相はトランプ氏に配慮しつつも、参院選後の妥結を探る意向とみられる。例年は国連総会出席のため9月に訪米しており、その際に開く日米首脳会談がヤマ場となる可能性がある

との見通しを示しているヨ。

日米首脳会談という同じ出来事を報じるにあたり、各社のカラーの違いが色濃く出ているきょうの朝刊ですね。

【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

けさの読売新聞の1面は以下の通りじゃ。

社説はこれじゃ。

産経新聞

※お断り
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
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