もくじ
【読み比べ】天皇の退位にあたり、新聞各紙の社説は?
新聞各紙は、天皇皇后両陛下の歩みをまとめたり、平成の時代を振り返る特集記事を掲載しています。
記事の中では
陛下の「慰霊の旅」で行幸がなかったのは靖国神社であり、シベリアや旧満州などである。いずれも政治的な理由がある。靖国神社は日本の国と英霊の約束の場所であるのに、首相すら参拝を控えてしまっている。
靖国へ勅使を遣わされてきたが、ご親拝はかなわなかった。陛下を支える側の力不足を、陛下と英霊におわびするほかない
と述べとるわ。陛下の靖国神社参拝を実現できひんかったのは、ほんまに残念やで。
朝日新聞は、社説で政府の問題点を指摘しています!
新元号発表の場を政権のPRに使ったり、憲法の政教分離原則をあいまいにしたまま儀式の詳細を決めたりするなど、政府の対応は多くの疑問と課題を残した。即位に伴う式典は今後も続く。前回の方式にただならうのでなく、正すべき点は正す。そんな誠実な姿勢を求める
(朝日きょうの社説より)
「報道機関の使命は権力の監視」ですから、当然です!
毎日新聞はきのうの社説『天皇代替わりの儀式 憲法や常識と折り合いを』の中で、
「承継の儀」は成年男子皇族だけが立ち会い、女性皇族は入れない。明治末に作られ戦後廃止された旧法に基づく「前例」にならった措置というが、今の一般的な社会感覚に照らし不自然さは拭えない
代替わりを祝うだけでなく、皇室行事のあり方を社会の原則や現代の考え方に即して議論していきたい
(毎日新聞きのうの社説より)
と指摘しているわよ。
象徴天皇制は、国家の制度を特定の個人と一家が背負う仕組みであり、その人数、年齢、健康状態などに起因する限界や矛盾を常に抱える。何より、公務を担う皇族が減るなか、平成の時代にぎりぎりまで広がった活動を、この先いかなる判断基準に基づき、どう整理するのかという難題が待ち受ける
(朝日きょうの社説より)
わけです!
2005年、小泉内閣の有識者会議は皇位の安定的な継承のため、女性・女系天皇や女性宮家を容認するなどの内容を提言した。反響は大きかったが、悠仁さまの誕生で制度改正は見送られた経緯がある
(日経新聞2017年5月18日社説より)
んだよネ。
将来的には、女性宮家の創設も検討すべき課題である
(読売新聞2018年7月3日社説より)
よのう。
仮に創るとしても、皇室に属するのは女性皇族に限られるべきである
(産経新聞2017年5月31日社説より)
と思うで。むしろ
今も親族として皇室と交流する旧宮家の皇籍復帰などの本格的検討が迫られている
(産経新聞2019年1月3日社説より)
んやで!
安倍首相は天皇制の伝統に反するとして女性・女系天皇や女性宮家に反対の姿勢を示してきた
(毎日新聞2016年9月20日社説より)
みたいだからね。
男系継承という伝統と原則が放棄されれば、天皇の正統性や権威、国民の尊崇の念が毀損(きそん)されかねない。皇室とともに歩んできた日本人の長い歴史を軽々に変えては、取り返しがつかない。「女系天皇」の即位は、別の王朝の創始にも等しい
(産経新聞2017年5月31日社説より)
んやで!
女性や女系天皇を認めるべきだという主張もある。男系の伝統は絶たれるが、皇室に生まれ育った女性皇族やその子どもに皇位継承資格を与えるものだ。男女平等などの時代的背景や安定的な皇位継承という点で現実的な対応だと賛同する意見は多い
(毎日新聞2017年6月10日社説より)
のが現実だと思うわ。
女性宮家の創設のほか、結婚後も女性皇族が公務へ参加できる枠組みも含め検討する必要があろう
(日経新聞2017年6月10日社説より)
と指摘しているヨ。
女性宮家も含めて、皇族の減少という課題に対する現実的な解決策を見出していく必要があると思うヨ。
政府は、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、 本法施行後速やかに、皇族方の御事情等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を、速やかに国会に報告すること
としています。
今後、女性宮家を含む皇室の様々な議論が本格化していく見通しです。
【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧
朝日新聞
社説はこちらです!
毎日新聞
社説はこっちよ。
日経新聞
読売新聞
社説はこれじゃ。
産経新聞
- 天皇陛下、30日に譲位 「退位の礼」で最後のお言葉
- 譲位ご意向から2年8カ月、祝賀ムードで新時代
- 安倍首相が帰国 成果はWTOに抗議の日本を各国が支持
- 平成の終わりに 真直なる天皇の大きなる道 平川祐弘・東京大学名誉教授
産経新聞の社説「主張」は掲載がないねん。
そのかわりに、いつも社説を載せている朝刊2面に、産経新聞社の会長・熊坂隆光さんの署名記事『陛下、ありがとうございました』が掲載されとるで!
ただ、正午現在、ネット上にはこの記事が見当たらへんわ。
※編集部追記
その後、4月30日の13:04に記事がネット上にも公開されました。
陛下、ありがとうございました 産経新聞社会長・熊坂隆光
※お断り
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
なお、コラムやイベントの宣伝記事などは割愛しています。
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