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【調査報道】公立病院の「隠れ赤字」が拡大(日経新聞)

日経新聞が1面トップ記事で、地方自治体が運営する公立病院の赤字拡大を、独自調査に基づいて報じていますね。
この記事デス。
公立病院、膨らむ「隠れ赤字」 税で穴埋め増える懸念
調査の背景としては、

総務省が集計する公立病院決算は医業収入にも自治体の補助を含み、本業の実態が見えにくい。日経新聞は本業の力を見るため、公費を除く「純医業収支」を独自に算出した
(記事より抜粋)

ということデス。その結果、公立病院の赤字が拡大している状況がデータにはっきり表れマシタ。

そもそも、公立病院って何でしょうか?
他の病院となにか違うんですか?
民間ではなくて、都道府県や市町村などの自治体が運営する病院のことじゃ。
その役割としては、政府の資料によると、

へき地医療・不採算医療や高度・先進医療等を提供する
総務省HP資料「新公立病院改革ガイドライン」より)

ことが期待されておる。

採算面などから民間の病院が担いづらい分野での医療を提供する役割があるのね。
だからこそ、自治体が運営して税金を投入しているんやな。
存在意義はあるんだけど、「高コスト体質」が指摘されていマス。
今日の記事でも

厚生労働省の調べでも、17年度の一般病院の経常利益率は民間が2.3%、公立はマイナス1.5%との結果が出た

などと紹介していマス。

ヨミじいさんが紹介した資料にあるように、政府としても公立病院の改革を掲げています。
今回の日経新聞の調査報道は、この問題をデータで示し、広く問題提起したことに意義がありますね。
ちなみにこの記事、ウェブでの配信日時はきのうの午後6時になってるニャ。
日経新聞が「イブニングスクープ」と題して

翌日の朝刊に掲載するホットな独自ニュースやコラムを平日の午後6時ごろに配信
(日経新聞より)

する記事の1つだったんだニャ。

ウェブで先行して情報発信する日経新聞の取り組みの一環だヨ。

【読み比べ】原発「テロ対策」めぐる問題、産経新聞は規制委員会に苦言

きのう取り上げた、原発のテロ対策施設をめぐる問題について、産経新聞がきょうの社説で取り上げました。
産経新聞はきょうの社説『原発の対テロ施設 安全性向上へ完成を急げ』の中で、

電力各社は原発の安全性を高めるため、対テロ施設の完成を急がねばならない。各社がそろって期限に間に合わないという事態には驚くしかない

と電力会社を批判しとるわ。
それだけやなくて、

規制委が電力会社の見通しの甘さを批判するのは当然としても、規制委自身が電力会社との意思疎通を欠いていたことは否めない。当初は個別の事情を聴いて判断する姿勢をみせていたはずだ。新規制基準の合理性を含めて検証すべきである

電力各社が対策施設の建設を申請してから認可を得るまでには数年を要している。規制委との協議で工事内容が大きく変更された事例も多い。一律で期限を区切るのではなく、こうした事情も考慮して完成時期を決めることが現実的である

と、原子力規制委員会の対応や、原発の規制基準に対しても苦言を呈しとるで!
さすが、ハッキリものを言う産経新聞やで。

ふん、原発推進派の産経新聞らしい書きぶりですね!
きょうの産経の社説の中には

原発は資源小国の日本にとって重要な電源である

という一文もあるわ。
だけど、私は「原発は地震・災害大国の日本が保有するにはリスクが高い電源」だと思うわ・・。

リスクをゼロにすることは不可能じゃからこそ、原発の安全性を高めていかなければならんのじゃ。
社会が許容できる範囲の中で、しっかり管理していくことが大切じゃのう。
社会の許容って・・民意は脱原発を求めてるじゃないですか!
再生可能エネルギーの拡大を急ぐべきです!
再生可能エネルギーは天候に左右されて不安定やないか。
それに、原発を急になくせば、電気料金の値上げ、経済への打撃、温室効果ガスの排出削減への逆行など、いろんな問題が噴出するで。
原発のテロ対策の重要性については誰も異論がなくても、議論を進めていくと、原発そのものへの賛否にいきつくニャ。
けっきょく、原発をめぐる意見の対立は堂々巡りだニャー。
原発を推進するスタンスの産経新聞は、規制委員会への苦言も含む社説を掲載しましたね。
なお、朝日新聞と読売新聞はまだ今回の件を社説で取り上げていません。

【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

産経新聞

今日の産経新聞の1面はこれやで!

社説はこれや!

※お断り
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
なお、コラムやイベントの宣伝記事などは割愛しています。