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【用語解説】「総理」と「首相」と「総裁」の使い分け

きょうは、ニュース用語について解説します。
日本の総理大臣は安倍晋三さんですが、「総理」や「首相」「総裁」など様々な肩書きで呼ばれましね。この違いが何だかわかりますか?
ええと、日本国憲法には

第六十五条 行政権は、内閣に属する。
第六十六条 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

と書かれています!

つまり、三権(司法・立法・行政)のうちの「行政」を司るのが「内閣」で、そのトップが内閣総理大臣ってことだよね。
「総理」とは「内閣総理大臣」の略称じゃ。つまり、国の行政組織のトップに立つ人が「総理」じゃよ。
一方で、新聞やテレビでは総理大臣のことを「首相」と書いていることが多いわよね。なんで「首相」なのかしら。
例えば、財務大臣は「財務相」、外務大臣は「外務相」などと表記されますよね?
「相」は「大臣」のことなんです。
総理大臣は大臣(=相)の中のトップなので「首相」というわけやな!
その通り!
ニュースでは、書き言葉や文字表記では「首相」、読む際には「総理大臣」や「総理」と使い分けています。
これは「大臣」と「相」の使い分けに由来します。
どういう意味ですか?
例えば、財務大臣のことを財務相(ざいむしょう)と読んでしまうと、組織としての「財務省」なのか、そのトップの「財務相」なのか分かりませんよね?
なるほどのう。
聞いた時に混乱しないように、読む際には「大臣」、書き言葉では「相」と使い分けているんじゃな。
総理大臣もこのルールにならって、読む際には「総理大臣」、書き言葉では「首相」ということだね。
「総理」と「首相」の使い分けはわかりました。では、「総裁」はなんですか?
政党によってトップの肩書は「代表」「委員長」など様々です。そんな中、自由民主党のトップは「総裁」という肩書きです。
日本は「議院内閣制」という政治制度で、総理大臣は国会議員の中から選ばれるんじゃ。
アメリカで大統領を選挙で選ぶのとは全く違うシステムなんだね。
そうやで。せやから、国会に最も多くの議席を持つ政党のトップが、総理大臣に選ばれるんや。
いまは自民党のトップである「安倍総裁」が、日本の行政のトップの「安倍総理大臣」になっている、ということね。
その通り!
これで「総理」と「首相」と「総裁」の違いがわかりましたね!

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