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1面記事一覧

朝日新聞 1面記事一覧

合格者「女子3割」へ減点 東京医大、一律に係数かける

開幕戦は藤蔭×星稜、選手宣誓は近江 組み合わせ決定 第100回全国高校野球

LGBT団体「不十分」 自民、杉田議員に指導

運転免許、有効期限は西暦に 警察庁方針「改元関係ない」

毎日新聞 1面記事一覧

特定機能病院 「診療縮小」4分の1、実施・検討 医師の過労対策

プラスチック危機 プラ素材から温室ガス 太陽光での劣化原因 米大チーム確認

青森ねぶた祭 夏空焦がし、ラッセラー

第100回全国高校野球 夏大会、組み合わせ決定

日経新聞 1面記事一覧

シャープ、白物家電の国内生産撤退 海外に移管 栃木・大阪の2工場を縮小

鉄・アルミ高、米景気に影 追加関税で鋼材4割高 車・住宅のコスト高騰

厚労行政「業務が増大」 自民行革本部提言案、省の分割促す

三菱UFJ信託、融資から全面撤退 資産運用に特化

読売新聞 1面記事一覧

シベリア抑留 収容所移送中の死亡記録 モンゴルに43人分

耐性菌か 8人死亡…鹿児島大病院 患者ら15人検出

米、対中制裁関税上げ…22兆円分に25%検討 中国は報復明言

西日本豪雨 がれき一括処理 新制度

産経新聞 1面記事一覧

韓国、竹島領海調査か 日本政府 異常な航跡確認

米、対中関税25%検討 USTR 22兆円分、制裁強化

作新VS大阪桐蔭 夏の甲子園組み合わせ

南シナ海 中国に自制促す ASEAN外相会議 北非核化へ協力

東京医大 入試で女子一律減点 合格者、全体の3割に抑制

ピックアップニュース

自民党、LGBT「生産性ない」発言めぐり杉田議員を指導

自民党の杉田水脈(みお)衆院議員が月刊誌「新潮45」2018年8月号に「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」などと寄稿したことに対して、批判の声が高まっていました。
これについて自民党は8月1日付けでホームページに見解を掲載し、「個人的な意見とは言え、問題への理解不足と関係者への配慮を欠いた表現があることも事実であり、本人には、今後、十分に注意するよう指導した」として、杉田議員を指導したことを明らかにしました。
これに対してLGBTの団体「LGBT法連合会」は、「自由民主党からこのような見解が出されたことに対して一定の評価をするものの、どのような内容に対してどのように指導したのかが不明瞭であるとともに、報じられている杉田氏が発表したコメント内容から「指導」を受け止めた上で撤回も含めた対応を検討しているか等も明らかではないため、不十分であると言わざるを得ない」などとする声明を出し、自民党に対して「引き続き厳正な対応」を求めました。

各紙はきょうの朝刊でこのニュースを伝えていますが、中でも朝日新聞は1面に記事を掲載2面でも大きな紙面を割いて、これまでの経緯などを伝えています。記事は、杉田議員の寄稿が問題視された当初は自民党の反応は鈍かったものの、「27日に党本部前で抗議集会が開かれたころから、潮目が変わり始める」と指摘。この問題に対する自民党の対応が遅かったという批判があることを伝えています。
なお、朝日新聞と毎日新聞は7月25日に社説を掲載し、杉田議員および自民党を批判しています(2018年7月25日朝刊読み比べの中の「社説読み比べ」参照)。それ以外の3紙はこれまで社説では取り上げていません。

社説一覧

朝日新聞

毎日新聞

日経新聞

読売新聞

産経新聞

社説読み比べ(プルトニウム利用の新たな指針)

日本は、使用済み核燃料を再処理したプルトニウムを再び原発で利用する「核燃料サイクル」政策を掲げていますが、プルトニウムは核兵器の原料にもなることから、「利用目的のないプルトニウムは持たない」という方針です。
しかし、核燃料サイクルの根幹を担うはずだった高速増殖炉「もんじゅ」は廃炉となりました。プルトニウムを通常の原発で使用する「プルサーマル」発電もなかなか進まず、日本が国内外に保有するプルトニウムは47トンに上っています。これは原発6000発分に相当するとされ、日米原子力協定によって日本に使用済み核燃料の再処理を認めているアメリカからも削減策を求められていました。

こうした中、内閣府の原子力委員会は今週火曜日(7月31日)、プルトニウム利用の基本的な考え方を15年ぶりに改定しました
新たな指針では、「プルトニウム保有量を減少させる」「(保有量は)現在の水準を超えることはない」と明記しました。
核燃料の再処理にあたっては「プルサーマルの着実な実施に必要な量だけ再処理が実施されるよう認可を行う」として、青森県六ケ所村に建設中の再処理工場でのプルトニウムの製造を原発で使い分までしか認めない方針を示しました。
また、電力会社の間の連携・協力を促し、海外保有分のプルトニウムの着実な削減に取り組む方針を示しました。
このように、新たな指針ではプルトニウムの保有量の削減を打ち出しましたが、削減の具体的なスケジュールや削減量などは示されていません

核燃料サイクル政策をめぐっては、朝日・毎日が撤退を主張、日経・読売・産経は支持しています
国が今回プルトニウム利用の新たな指針を示したことについて、今日までに朝日・毎日・日経の3紙が社説を掲載しています。朝日と毎日は新たな指針を批判し、核燃料サイクル政策からの撤退を主張しているのに対し、日経は核燃料サイクル政策に当面賛成の立場から、今回の指針に沿って取り組むべき課題を指摘しています

朝日新聞

朝日新聞はきょうの社説「プルトニウム 政策の大転換で削減を」の中で、

プルトニウム保有量の削減に初めて踏み込んだとはいえ、実効性に乏しいといわざるをえない

削減の姿勢を示すことで懸念をなくそう、というのが今回の新方針の狙いだ。しかし、具体的な削減量や時期は明記されておらず、国際社会の理解を得られるのか疑わしい

などと、国が示した新たな指針に疑問を呈しています。さらに、

そもそも、新方針は根本的な矛盾を抱えている。プルトニウムの使い道がきわめて限られているなか、再処理をして新たなプルトニウムを取り出しつつ、同時に保有量を減らしていこうとしている点である

電力業界ではプルトニウムを融通し合うことへの慎重論が根強い。地元の理解が得られるかどうか不透明なのだ。原子力委員会の狙い通りに電力各社が動くとは思えない

新方針は「プルサーマルに使う分しか再処理を認めない」としているが、少しでも保有量を減らそうというときに、わざわざプルトニウムを抽出するのは理屈に合わない

などと指摘しています。その上で、

すでに破綻している核燃料サイクルの延命と、プルトニウム保有量の削減を両立させるのは無理筋だ。核燃料サイクルからの撤退こそ、事態を打開する第一歩となる。
核燃料サイクルをあきらめれば、プルトニウムは発電に使う資源ではなく、廃棄するべきごみとなる。海外に引き取ってもらうなどして、保有量を大幅に減らす道が開ける。
原子力政策の大胆な転換こそ求められている

として、大胆な転換、つまり核燃料サイクル政策の撤退を主張しています

毎日新聞

毎日新聞はおととい(8月1日)の社説「“target=”_blank”>日本のプルトニウム削減 サイクルとは両立しない」の中で、

核セキュリティーへの関心の高まりに加え、日米原子力協定が自動延長されたところでもあり、改めて日本の姿勢を示すことは重要だ。しかし、改定の中身は中途半端で実質的な在庫削減の道筋が見えない。これでは国際社会の信頼は得られない

と、国が示した新たな指針を疑問視。

改定指針には、再処理工場の稼働をプルサーマルで消費できる分に限定することや、海外保有のプルトニウムを電力会社が協力して削減することなどが盛り込まれた。
一方で、再処理より削減を優先する方針は示されず、在庫削減にめどが立たなくても再処理工場を動かすことが前提となっている。これでは全体の削減につながらない。
本気で削減を進めるには、再処理工場の凍結や、プルトニウムの直接処分に向け、政府が踏み込むべきだ。海外在庫を保管国に引き取ってもらうことも検討課題だ

として、プルトニウムを削減するにはさらに踏み込んだ対応が必要だと指摘。

そして何より、再処理・核燃料サイクル政策を続ける意味を改めて問い直さねばならない。
プルトニウム消費のためにプルサーマル拡大を求める声も一部にあるが本末転倒だ。プルトニウムを使う燃料は通常のウラン燃料に比べ高くつく。核拡散の懸念も生み出す。使用済み燃料の処分にも困難が伴う。
さまざまな面で問題が大きいサイクル政策からの撤退をこれ以上先延ばしにすべきではない

として、核燃料サイクル政策からの撤退を主張しています

日経新聞

日経新聞はおととい(8月1日)の社説「実効あるプルトニウム削減を」の中で、

プルトニウムは使用済み核燃料の再処理で生じ、日本は国内外に47トンを保有している。核兵器への転用が可能なだけに、国際社会の懸念は強い。海外からこれ以上の疑念を抱かれないよう、原子力委が透明性の確保と着実な削減を求めたのは当然といえる。
政府と電力会社は原子力委の注文を重く受け止め、真剣に削減に取り組むべきだ。原子力委も毎年の削減状況を監視し、指針の実効性を確保する必要がある

として、国が示した新たな指針は「当然」とした上で、政府・電力会社・原子力員会それぞれに取り組みを促しています。具体的には、

まず重要なのはプルサーマルへの国民の理解を得て、着実に進める環境を整えることだ

原発を再稼働済みの電力会社が未稼働の電力会社のプルトニウムを引き受けるなど、各社間の協力も要る

プルトニウムの生産を抑えることも重要だ。青森県六ケ所村の再処理工場は3年後の操業開始を目指している。フル稼働すると、原発で使った以上にプルトニウムが増えてしまう可能性が大きい。
指針ではプルトニウムが増えないように再処理工場の運転計画を決め、政府が認可するとした。この仕組みが機能するよう、原子力委がチェックする必要がある

などと指摘。核燃料サイクル政策に当面賛成の立場から、今回の指針を真っ向から批判することはなく、取り組むべき課題を列挙しています