政府は、中長期的なエネルギー政策の方針である「エネルギー基本計画」の新たな案を閣議決定した。
新たな計画では、太陽光などの再生可能エネルギーについて、発電コストを国際水準まで引き下げ、「経済的に自立した主力電源」を目指すとした。
原子力については「脱炭素化の選択肢」として技術開発を進める一方で、「可能な限り依存度を下げる」という方針は維持した。原発の新設や増設は盛り込まれなかった。
一方で、2030年度時点における電源の割合については、再生可能エネルギーを22〜24%、原子力を20〜22%、火力を56%程度とする従来の目標を維持した。この比率を達成するためには30基前後の原発を稼働させることが必要だが、見通しは立っておらず、原発推進派・脱原発派双方から現実的でないと批判の声が上がっている。
また、計画ではプルトニウムの保有量を削減する方針を初めて明記した。日本は原爆6000発分にあたる約47トンのプルトニウムを国内外に保有しており、アメリカが核不拡散の観点から問題視していた。
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