テレビ朝日の報道局長が記者会見し、財務省の福田事務次官からのセクハラを受けた記者の中にテレビ朝日の女性社員が含まれ、録音データを出版社に提供していたことを発表した。また、セクハラ行為は事実だと判断し、財務省に正式に抗議すると明らかにした。
女性記者が福田次官との会話を録音していたことについては、「1年半ほど前から取材目的で福田氏と数回会食をし、そのたびにセクハラ発言があったため、みずからの身を守るために録音を始めた」と説明した。
女性記者は上司にセクハラ行為を報じるべきではないかと相談したものの、上司が2次被害を懸念し報道せず、財務省や福田次官への抗議などの対応をとらなかった。
この女性記者は、セクハラ行為が黙認されてしまうという思いから週刊新潮に連絡し取材を受け、録音の一部を提供したと話しているという。

一方で、報道局長は「取材活動で得た情報を第三者に渡したことは、報道機関として不適切な行為で遺憾に思っている」「組織全体としての対応の仕方を考えるべきだったが、それができなかったことが一番の反省点だ」などと述べた。
テレビ朝日の会見を受けて、セクハラ行為を認めるか問われた福田次官は「全体を見てもらえればセクハラに該当しないというのはわかるはずだ」と述べ、改めてセクハラ行為を否定した。。