3月23日にアメリカのトランプ政権は、中国から輸入する鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の高い関税を課す輸入制限措置を発動した。トランプ政権は、中国による鉄鋼の過剰生産が原因だとし「中国はアメリカの安全保障を脅かし、世界の市場をゆがめている不公正な貿易慣行をやめる必要がある」などと中国を批判している。
これに対し、中国はアメリカをWTO(=世界貿易機関)に提訴した。国際的な貿易ルールに違反し、安全保障を名目にした事実上の貿易保護措置だとアメリカの対応を批判している。
中国は、4月3日にアメリカが原案を公表した、中国による知的財産の侵害などを理由とする通商法301条に基づく中国への高い関税を課す制裁措置についても、4月4日にWTOに提訴した。