文部科学省の前の事務次官を務めた前川喜平氏が記者会見を開いた。
国家戦略特区に指定された愛媛県今治市に学校法人「加計学園」が獣医学部を設置する計画をめぐり、前川氏は「極めて薄弱な根拠で規制緩和が行われた。公平・公正であるべき行政の在り方がゆがめられた」と主張した。
また、加計学園の獣医学部設置について「総理の意向だ」などとする文書をめぐり、文科省は調査の上で「該当する文書は確認できなかった」と説明しているが、前川氏は「確実に存在していた。あったものをなかったことにできない」などと述べ、文科省で作成された文書であると証言した。
これに対し菅官房長官は記者会見で「手続きも国家戦略特区法に基づいており『行政がゆがめられた』との指摘は全くあたらない」「文書は出所不明なもので信ぴょう性も欠けている。その点はきのうの(前川氏の)記者会見があっても変わらない」などと述べた。
野党4党(民進党、共産党、自由党、社民党)は前川氏の証人喚問を求めているが、与党側は拒否している。