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先週の政治振り返り

安倍総理とロシアのプーチン大統領との会談では、北方領土での「共同経済活動」の実施にむけて5月に共同で現地調査を行うことなどで合意しました。
北朝鮮は、25日には過去最大規模の砲撃訓練を実施し、29日には弾道ミサイルを発射しました。ただ、核実験やアメリカ本土が射程圏内になる長距離ミサイルの発射は行っておらず、アメリカの武力行使を招かない範囲での挑発行為を続けています。

4月24日(月)

トランプ大統領、日中首脳と電話会談

アメリカのトランプ大統領は、安倍首相、中国の習近平国家主席とそれぞれ電話会談を行い、翌25日に「朝鮮人民軍創設85年」の節目を迎える北朝鮮情勢について意見交換した。
安倍首相との間では、引き続き日米で連携していくとともに、北朝鮮に影響力をもつ中国に積極的な役割を求めることで一致した。
一方、中国国営の中国中央テレビによると、習近平国家主席はトランプ大統領に対し、北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射に反対の立場を示すと同時に、朝鮮半島の緊張を高める行為は避けるべきだとして、アメリカに対しても自制を求めた。

4月25日(火)

北朝鮮、記念日に過去最大規模の砲撃訓練を実施、アメリカをけん制

北朝鮮は朝鮮人民軍の創設85年にあたり、過去最大規模の砲撃訓練を行った。また、「核武力を中心とする強力な武力でアメリカの息の根を止める」などとする談話を発表しトランプ政権を強くけん制した。

4月26日(水)

今村復興相が辞任、福島出身の吉野議員が後任に就任

東日本大震災について「東北の方だったからよかった」などと失言した今村復興大臣が辞任した。後任は、福島県いわき市出身の自民党・吉野正芳衆議院議員。
安倍首相は「任命責任はもとより内閣総理大臣たる私にあり、こうした結果となったことに対して国民に心からおわびを申し上げる」などと述べた。

4月27日(木)

日銀、大規模な金融緩和策を維持。景気判断を上方修正

金融政策決定会合で、2%の物価上昇目標に向けて短期金利と長期金利に誘導目標を設ける、現在の大規模な金融緩和策を維持することを決めた。
また、経済と物価の最新の見通しである「展望レポート」で、国内の景気判断について、これまでの「緩やかな回復基調」という表現から「緩やかな拡大に転じつつある」へと上方修正した。
物価上昇率2%の達成時期については「平成30年度ごろになる可能性が高い」という表現を維持した。

日露首脳会談、北方領土の共同現地調査や元島民による墓参の利便性向上で合意

安倍首相はロシアのモスクワでプーチン大統領と会談し、
・北方領土での共同経済活動をめぐり、5月に共同で現地調査を実施する
・元島民の墓参りの利便性向上のため、出入域手続きの場所を新たに設ける
ことで合意した。

4月29日(土)

北朝鮮、弾道ミサイルを発射も失敗か

アメリカ軍・韓国軍によると、発射されたミサイルは空中で爆発し北朝鮮の領域を出なかったため、失敗とみられる。

4月30日(日)

米韓合同軍事演習が終了。北朝鮮へのけん制は継続

韓国で3月1日から行われたアメリカ軍と韓国軍による定例の合同軍事演習が終了した。ただ、アメリカ軍の空母「カール・ビンソン」と韓国海軍の訓練は行われており、米韓両軍による北朝鮮へのけん制は続く。

今週の見通し

北朝鮮をめぐる緊迫した情勢が続きます。
一方、国内の政治は、大型連休で国会も休みとなり、「テロ等準備罪」などをめぐる質疑は連休明け以降に再開となります。