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先週の政治振り返り

北朝鮮が4発の弾道ミサイルを発射し、うち3発が日本の排他的経済水域に落下しました。同時に4発を発射し、それらを等間隔で着弾させるなどミサイル技術が進歩していることをうかがわせます。北朝鮮はアメリカと韓国の合同軍事演習をけん制すると共に、在日米軍基地を攻撃する部隊の訓練であることを公表しました。日米両首脳は早速電話会談を行い連携して対応する姿勢を示す中で、韓国はパククネ大統領が失職しました。60日以内に大統領選挙が行われることになりますが、世論調査でリードしている野党候補者は北朝鮮に融和的な姿勢も示しており、韓国の新政権のスタンスが焦点となります。また、北朝鮮へ強い影響力を持つ中国がどう振る舞うかもポイントです。

3月6日(月)

北朝鮮が弾道ミサイル発射、3発が日本のEEZ内に着弾

北朝鮮が4発の弾道ミサイルを発射した。うち3発が日本のEEZ(排他的経済水域)内に、残りの1発はEEZ付近に落下した。
安部首相は「これは北朝鮮が新たな段階の脅威であることを明確に示すものだ」「国連安保理決議に違反するものであり断じて容認できない。北朝鮮に対し厳重に抗議を行うとともに強く非難した」などと述べ、アメリカや韓国など関係国と連携し緊張感を持って対応していくと強調した。

3月7日(火)

日米首脳、電話会談。対北朝鮮での連携を確認

安部首相とトランプ大統領は北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて電話会談を行い、外務・防衛の閣僚協議「2+2」を早期に開催することや、日米韓で連携していくこと、中国にも協力を要請することなどを確認した。

安部首相は「「きのうの弾道ミサイル発射から間を置かず日米両国の首脳間で話ができることは、日米が常にともにあることの証左だ」と述べた。トランプ大統領は「日本を100%支持する。日米同盟は盤石であり、アメリカの日本に対するコミットメントは揺るぎない」などと述べた。

北朝鮮「在日米軍基地を攻撃する部隊が発射訓練」と発表

国営メディアの朝鮮中央通信を通じて「在日米軍基地を攻撃する任務を担う砲撃部隊が弾道ミサイルの発射訓練を行った」と発表した。北朝鮮はまた、合同軍事演習を行っている米韓をけん制し、核・ミサイル開発を進める姿勢を強調した。

韓国パククネ大統領が失職。60日以内に選挙実施へ

韓国の憲法裁判所は、パククネ大統領の弾劾が妥当だとする決定を言い渡し、パク大統領は罷免されて失職した。韓国大統領の罷免は史上初めてで、60日以内に大統領選挙が実施されることになる。

3月10日(金)

政府、自衛隊の南スーダンPKOの活動終了を決定

南スーダンに派遣中の自衛隊施設部隊は、現在従事している道路整備が終わる5月末をめどに活動を終了することを決定した。
安倍首相は「南スーダンPKOへの自衛隊部隊の派遣は今年1月に5年をむかえ、施設部隊の派遣としては過去最長となる。この間、首都ジュバと各地を結ぶ幹線道路の整備など、独立まもない南スーダンの国づくりに、大きな貢献をしてきた」などと述べた。

菅官房長官は記者会見で現地の治安について「自衛隊の活動拠点である首都ジュバは比較的落ち着いており、撤収せざるをえないような治安情勢の悪化が生じているとは考えていない」と述べ、治安悪化が撤収の理由ではないとした。
民進党の蓮舫代表は「撤収の判断は評価するが、遅きに失したと言わざるをえない」と批判した。撤収の背景について、野党側からは「仕事が一段落したというのは後付けの理由であり、治安状況の厳しさを政府が認めざるをえなくなった結果だ」との見方が出ている。

3月12日(土)

進党・蓮舫代表、原発ゼロ達成時期の前倒しに意欲

原発稼働ゼロの実現時期について、民進党はこれまで「2030年代」としていた。党大会で蓮舫代表は「前倒しで実現可能になるよう、来る衆議院選挙に向けて『原発ゼロ基本法案』を作成していく」などと述べ目標の前倒しに意欲を示した。

今週の見通し

天皇陛下の退位をめぐり、ようやく与野党が歩み寄る機運が高まっています。野党側は皇室典範の改正を主張していましたが、与党側が主張する特例法での対応に歩み寄り、衆参両院の議長のもとで近く合意に至るものとみられています。この国会での合意をもとに、政府は今の国会で法案を成立させるべく法案作成作業に入ることになります。