「吉田証言」って何?

    韓国・済州島で「慰安婦狩り」をしたと「告白」した吉田清治氏の証言です。1982年に朝日新聞が最初に報じ、日本軍による強制連行の証言として注目されましたが、1992年には専門家の現地調査によって証言内容の信憑性が否定されました。その後、吉田氏自らが証言は虚偽であることを認めています。

戦時中、山口県労務報国会下関支部の動員部長だったと自称する吉田清治氏は、
自身の経験談として、朝鮮人女性の「慰安婦狩り」を講演の場などで告白しました。

「吉田証言」を最初に報じたのは、1982年9月2日の朝日新聞です。
韓国の済州島で200人の若い朝鮮人女性を「狩り出した」という吉田氏の講演内容を記事にしました。

吉田氏は1983年に「私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行」という著書を出版。
後に韓国語にも翻訳され、1992年には韓国を訪れ、元慰安婦に謝罪しました。

しかし、1992年4月30日、産經新聞は吉田証言に疑問をなげかける記事を掲載。
現代史家の秦郁彦氏が済州島で現地調査を行った結果、証言が疑わしいことが判明したのです。

研究者や様々な報道機関が済州島で調査・取材を行いましたが、
吉田証言を裏付ける証言などは得られず、証言の信憑性は否定されました。

吉田氏はその後、取材に対して自らの証言が虚偽であることを認めました。
吉田氏は2000年7月に死去しています。

吉田証言は、「クマラスワミ報告」の中で強制連行の証言として引用されています。