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【検証報道】刑事裁判の判決文「公開」は1%弱(毎日)

毎日新聞はきょうの1面トップ記事で、刑事裁判の判決文の公開のあり方を検証しています。
この記事だわ。

  • 検証 広がる刑事裁判議論(その1) 判決文公開、1%未満
  • 公開されている昨年の判決文は880件。司法統計などから刑事裁判の判決は年間約10万件あるとみられ、その0.9%弱でしかない

    という現状について、背景を伝えているわ。

    憲法82条には、

    裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ

    と定めているニャ。判決文も公開されて当然のような氣がするニャ。

    一方で、刑事訴訟法53条は

    何人も、被告事件の終結後、訴訟記録を閲覧することができる

    と定めているニャ。判決文を閲覧できるのは、裁判が集結した後というルールになっているんだニャ。

    なんだか、憲法が「公開法廷」としているのと矛盾するような気もします。
    裁判所に出向いたら傍聴できるのに、判決文にアクセスできないなんて、おかしくないですか。
    その通りじゃのう。
    そうした中、この記事でも紹介しているように、最高裁はホームページで下級裁判所の判例を全文掲載しておる。
    判決文をオープンにしていく取り組みなのかのう。
    詳しくは記事を読んでほしいけど、このサイトで公開されているのはごく一部の事件に限られているんだわ。
    あくまでも、判決文の閲覧は裁判が終結した後、というのが原則なんだわ。
    諸外国はどういう運用なんやろうか?
    ・・と思ったら、毎日は2面記事で諸外国の事例も紹介しとるで。欧米や中国の方が積極的に公開されとるらしいで。
    日本はこのままでいいんやろうか。
    今回の記事は、公文書のあり方に関心が強い毎日新聞らしい検証報道ですね。
    最近では日産のゴーン会長の事件をめぐって日本の司法制度の特殊性が注目されましたが、諸外国の事例も参考に、改革すべき分野といえそうですね。

    【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧

    日経新聞

    読売新聞

    産経新聞

    朝日新聞

    毎日新聞

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