もくじ
【メディアの現場】「オンレコ取材」と「オフレコ取材」ってなに?
記者が取材する際の作法として、「オンレコ取材」と「オフレコ取材」というものがありますが、聞いたことはありますか?
内緒の話をする時に「これ、オフレコね」っていう表現を使うことがあるわ。
「オフレコ」っていうのは、「秘密だよ」ってことじゃないかしら?
「オフレコ」っていうのは、「秘密だよ」ってことじゃないかしら?
ニュアンスは近いが、厳密にはちょっと違うのう。
「オンレコ」は、発言をそのまま引用していい場合じゃ。
「オフレコ」は、発言を引用する場合には、発言者が誰なのかをぼかす取材作法なんじゃよ。
「オンレコ」は、発言をそのまま引用していい場合じゃ。
「オフレコ」は、発言を引用する場合には、発言者が誰なのかをぼかす取材作法なんじゃよ。
例えば、カメラの前でしゃべる記者会見などは「オンレコ」取材ということですね!
「オフレコ」の場合は発言者をぼかすって・・例えばどういうことや?
現場を知る人に聞いてみましょう。きょうは、現役の新聞記者の方に来てもらいました。よろしくお願いします!
よろしくお願いします。
「オフレコ」取材で得た証言を報じる場合は、例えば「捜査関係者によると・・」とか「ある政府関係者は・・」とかいう風に、実名を出さずに、ふわっとした肩書きで報じるんです。
「オフレコ」取材で得た証言を報じる場合は、例えば「捜査関係者によると・・」とか「ある政府関係者は・・」とかいう風に、実名を出さずに、ふわっとした肩書きで報じるんです。
記事を見てると、「政府高官」「官邸幹部」「閣僚経験者」など、発言者のぼかし方には色々あるよネ。ぼかし方は、どうやって決めるのかナ?
厳密なルールはないので、ケースバイケースで選んでいます。
場合によっては、発言者がバレないようにするために、実際には「自民党幹部」だけど、あえて「与党幹部」という風に、該当する人物が多い肩書きにすることもあります。
場合によっては、発言者がバレないようにするために、実際には「自民党幹部」だけど、あえて「与党幹部」という風に、該当する人物が多い肩書きにすることもあります。
取材源を守るってやつやな。
マスコミに情報をもらしたことがバレたら取材対象者に迷惑をかけてしまうし、最悪の場合、その人が職場にいられなくなるかもしれんしのう。
そうですね。仮にそんなことになれば、報道する側にとっても、貴重な取材源を失ってしまいますから。取材源の秘匿は大事です。
ちなみに「引用しちゃダメだけど教えてあげる」っていう場合は「完全オフレコ」、略して「完オフ」なんていう場合もあります。
ちなみに「引用しちゃダメだけど教えてあげる」っていう場合は「完全オフレコ」、略して「完オフ」なんていう場合もあります。
じゃあ、内緒話のときは「これ、完オフね」って言えばいいのね!
オンレコとオフレコ、完オフの違いはよくわかりました!
・・でも、オフレコで聞いた話をもとに「関係者によると・・」って記事を書いても、それって本当にそういう証言があったのか、証明はできませんよね?
・・でも、オフレコで聞いた話をもとに「関係者によると・・」って記事を書いても、それって本当にそういう証言があったのか、証明はできませんよね?
「記事の中に出てくる『関係者』って誰ですか?」って聞かれても、取材源を守るために明らかにしないわけだもんネ。
ということは、作り話をもとに記事を書いても、バレないってことやな?
たしかにその通りです。だから、事実を伝えるためにはオンレコ取材が基本ですね。
オフレコ発言について嘘をつかない、というのは職業倫理の問題です。そんなことをする人間は記者失格ですが、仮に嘘をもとに記事を書いても、いずれバレるでしょう。
オフレコ発言について嘘をつかない、というのは職業倫理の問題です。そんなことをする人間は記者失格ですが、仮に嘘をもとに記事を書いても、いずれバレるでしょう。
そんな記者は、まずいないじゃろう。
むしろ、記事の中で誰のどんなオフレコ発言を紹介するかに、その記者の主観が反映される、という側面があるよのう?
むしろ、記事の中で誰のどんなオフレコ発言を紹介するかに、その記者の主観が反映される、という側面があるよのう?
どういうことかニャ?
例えば、何かの出来事を報じるとき、それを肯定的に受け止めている関係者の声もあれば、否定的に感じている関係者の声もあるわよね。
ニャるほど、その選択に記者の主観が入るんだニャ!
そういう側面は、たしかにありますね。
もちろん、様々なオフレコ発言を引用するように努めていますが、賛否両論ある場合に、どちらを先に伝えるかによっても全体の印象も変わってきますし。やはり、記者の主観はある程度は反映されますね。
もちろん、様々なオフレコ発言を引用するように努めていますが、賛否両論ある場合に、どちらを先に伝えるかによっても全体の印象も変わってきますし。やはり、記者の主観はある程度は反映されますね。
そもそも、人間が書く以上、主観が入るのは避けられないですよね!
記事をチェックする上司のセンスや、新聞社のカラーという要素もありそうやな。
それが嫌ならフリージャーナリストとして独立するということじゃ。・・記者が独立して食べていくのは、そう簡単ではないがのう・・。
なんだか実感がこもってるわね。ひょっとして、ヨミじいさんはむかし記者で、苦い経験でもあるのかしら・・。
オンレコ取材とオフレコ取材、その選択に入り込む記者の主観など、記事を読み解く上で参考になる背景事情がよくわかりましたね!
【朝刊比較】5紙の1面記事&社説一覧
朝日新聞
きょうの朝日新聞の1面は以下の通りです!
社説はこちらです!
毎日新聞
毎日新聞の1面はこれだわ。
社説はこっちよ。
日経新聞
トゥデイの日経新聞、1面はこれだヨ。
社説はこれだヨ。
読売新聞
産経新聞
今日の産経新聞の1面はこれやで!
※お断り- 「国民を思い 寄り添う」天皇陛下 初のお言葉 即位儀式 令和時代始まる
- 首相、日朝首脳会談「条件つけず話し合いたい」 拉致解決へインタビューで決意
- 【令和に寄せて】作家・石原慎太郎 新しい歴史創造への決意を
社説はこれやねん!
ここで紹介しているのは、東京都内で販売されている各新聞社の朝刊に基づいて、各社がウェブサイトに掲載している記事へのリンク集です。記事の見出しや本文は、朝刊と異なる場合があります。朝刊と同じ記事がウェブサイトに見つからない場合は朝刊の見出しを記載しています。
なお、コラムやイベントの宣伝記事などは割愛しています。
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