中国を訪問中の安倍首相は李克強首相および習近平国家主席と相次いで会談を行った。
安倍首相は習主席との会談の冒頭で「日中関係を競争から協調へ、新しい時代へと押し上げていきたい。互いに脅威とはならないという合意を再確認し、自由で公正な貿易体制を発展、進化していかなければならない」と述べるなど、中国との関係改善を進める考えを強調した。
これに対して中国側も、日本との関係改善に積極的な姿勢を示した。
一時「戦後最悪」と言われるほどまで悪化した日中関係が急激に好転した背景には、アメリカとの対立を深める中国が、日本との関係改善を望んでいる状況がある。
ただし、中国は尖閣諸島周辺の領海侵入や南シナ海の軍事拠点化など一方的な海洋進出を強めていて、安全保障面では両国は大きな火種を抱えたまま。
日中両政府が合意した主なポイントは以下の通り
・東南アジアなど第三国での経済協力を推進
・緊急時に日銀と中国人民銀行が円と人民元を融通しあう「日中通過スワップ」再開
・北朝鮮の核・ミサイル問題解決に向けた連携
・自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を防ぐ「海空連絡メカニズム」のホットラインの早期開設
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