2015年11月に韓国で開催されて以来2年半ぶりとなる日本・中国・韓国の3か国の首脳会談が、東京港区の迎賓館で開催された。中国の李克強首相と韓国のムンジェイン大統領は、就任後初めての日本訪問となった。
会議終了後、3か国の首脳は共同記者発表を行った。
安倍首相は「朝鮮半島の完全な非核化と北東アジアの平和と安定に向けた機運を、国際社会と一層協力して、北朝鮮の具体的な行動へつなげていかなければならない」「累次の国連安全保障理事会の決議を完全に履行する。これは日中韓3か国共通の立場だ。諸課題の解決に向けて、今後とも3か国で協調して行動していく」などと述べた。
中国の李克強首相は、「われわれは朝鮮半島の核問題の解決を歓迎するとともに、非核化と対話の軌道に戻ることを歓迎する。政治的な半島問題の解決のため中国は一貫して建設的な役割を果たしていきたい」などと述べた。また、日本と北朝鮮の対話についても支持する考えを示した。
韓国のムンジェイン大統領は、「朝鮮半島の完全な非核化と恒久的な平和定着、南北関係の改善が、朝鮮半島はもちろん北東アジアの平和と繁栄にとても重要であることについて認識をともにした。3か国間の緊密な意思疎通と協力が持続的に続いていくことを期待している」などと述べた。
首脳会議の成果を盛り込んだ共同宣言の主な内容は以下の通り。
・幅広い分野での協力と対話を後押しするために、3か国の首脳会議を定期的に開催することの重要性で一致
・北朝鮮に対して、核やミサイルの放棄を求めた国連安全保障理事会の決議に従うことを求める
・拉致問題について「李首相とムン大統領は、日本と北朝鮮の間の拉致問題が対話を通じて可能な限り早期に解決されることを希望する」と記述
・日中韓FTA(=自由貿易協定)やRCEP(=東アジア地域包括的経済連携)の交渉加速化を再確認
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