韓国のムンジェイン大統領は訪問先の北朝鮮のピョンヤンで、キムジョンウン朝鮮労働党委員長と共に、2日間にわたる会談結果についての共同宣言「ピョンヤン共同宣言」に署名した。
宣言では核開発をめぐって、「アメリカの相応の措置に従い、ニョンビョン(寧辺)にある核施設を永久に廃棄する追加的な措置をとる用意がある」ことが記された。
また、トンチャンリ(東倉里)のミサイル発射場について「専門家の立ち会いのもと永久に廃棄することにした」とも記された。
これについてアメリカのトランプ大統領はツイッターに「キム委員長は最終的な交渉次第では核施設への査察を認め、国際的な専門家の立ち会いのもと試験場や発射台を永久的に廃棄することに合意した」などと投稿し、評価した。

共同宣言にはまた、キム委員長が「近い時期にソウルを訪問する」ことも盛り込まれた。ムン大統領は「近い時期というのは特別な事情がなければ年内ということだ」と述べ、年内にもキム委員長がソウルを訪問する見通しを示した。実現すれば、南北の分断後、北朝鮮の最高指導者が初めてソウルを訪問することになる。
南北両国はまた、軍事境界線から5キロ以内での砲撃訓練を停止することや、海上や上空にも偶発的な衝突を避けるための緩衝地帯を設けるなど、軍事的な緊張緩和に向けた措置でも合意した。